プロジェクトマネジメントを正しく理解しよう
「プロジェクト」とは何でしょうか?まずは下の表を御覧ください。
日本プロジェクトマネジメントフォーラム編「トコトンやさしいプロジェクトマネジメントの本」日刊工業新聞社,2003を参考に作成
家を建てることも、資格をとることも、子育ても、カレー作りも、言ってみればプロジェクトと捉えることは出来ますが、まずはこの4本の柱を一つ一つ考えてみてください。
家が欲しい、と思い立ったとします。
独自因果性 → 家造り、とは日常の買い物とは異なる、特別なイベントである
有機性 → 子供が小学校に入るまでに入居したい
資源制約性 → 予算○千万円
成否の可視性 → 良い立地や過ごしやすい建物(=品質)、予算の範囲に収める(予算)
このように与条件が整理されますが、例えばこれが「いずれ、そのうち欲しい」とか、「湯水のようにお金があるから何でもいい」、であった場合、「マネジメント」する必要はありません。
プロジェクトマネジメントって何?
次に、一般的なプロジェクトマネジメントの流れを見てみましょう。
日本プロジェクトマネジメントフォーラム編「トコトンやさしいプロジェクトマネジメントの本」日刊工業新聞社,2003を参考に作成
プロジェクトマネジメントと言うと上記図表の「プロジェクト運営管理」の部分のイメージが強いのではないでしょうか?しかしながら、それは「プロジェクト」の全体に一部に過ぎないのです。
これまで「プロジェクト」と「プロジェクトマネジメント」が何か、をざっと考えてきましたが、これだけだと「プロジェクトマネジメント」の解釈としては大きな間違いを生み出してしまいます。
プロジェクトマネジャーとは誰?
この事を考える場合に、まずプロジェクトとは「機能の外部化」(→コチラを参照)であることを前提に話を進めていきます。
プロジェクトには「発注者」(初意者)と「外部プロジェクトマネジャー」、「技術委託者」がいます。step2で見たプロジェクトマネジメントの流れを担うのは「発注者」か「外部プロジェクトマネジャー」のどちらかになります。一方で、プロジェクトに参加するすべてのステークホルダーに「プロジェクトマネジャー」が存在します。建設会社でプロジェクトマネジャーといえば現場監督のことを指します。つまり外部化を担った組織にとって、顧客調整や工程管理を行うものはすべからくプロジェクトマネジャーなのです。
なぜ、このような面倒な話をするかと言うと、この2つのプロジェクトマネジャーを混同しているケースがとても多いからです。
以降、更新予定
今後のコンテンツは以下のとおりです!
→固有名詞と一般名詞のPM
→PMの発祥と歴史(一般、建築業界)
→PMBOKとP2M
→建築業界のPMと異業種のPM
→PM団体(学会、協会)
→代表的なPM企業(分類)
→建築業界におけるPMとCMの違い
→Literatusの考えるPROJECT MANAGEMENT